指輪をはめたい (文春文庫)

指輪をはめたい (文春文庫)

謎解きをしたいわけではなくて、この男の人がどんな結論をだすのか、それがただただ気になって区切りをつけるタイミングを見失ってしまいました。
冷静に3人を見つめる彼は現実的なようでいて、現実を見つめることから逃げているのでしょう。
過去・現在・未来それをバランスよく持てたら良いのだけれど、なかなか難しいことかもしれないな。ただ、その時間の価値観が合うからといってうまくいくとは思わないけれど。ふたりで過去ばかりを大切にしていても何も進まないし、未来ばかりを見ていてもしんどいだろうし。もちろん違う価値観でも同様で、未来を大切に思うひとにとっては、過去や現在にいるひとを見てイライラしたりするんだろうしね。
本当は繋がったものなんだよね、現在を生きる私が、過去を想って思い留まったり、未来を考えたりするわけだから。
価値観の違いなんてあって当然。
その違いを埋めるなにかがあると思うのだけど、今のところ、それが何なのかはよく分からない。