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- 作者: 山田詠美
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/01/31
- メディア: 単行本
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他人から語られるたいせつなひとの真実って、なんであんなに不安を掻き立てるのでしょう。知らなかった自分に?言わなかった相手に?聞かなかった自分に?真実を知る他人に?そのどれでもないような気もするし、どれもそうな気がする。1番近いのは「言ってもらえなかった自分」になのかもしれない。
山田詠美さんの作品を久しぶりに読みましたが、こんなおだやかなストーリーも書くのね。他人に牙をむいても愛するひとを愛するような刺々しさはなく、愛するひととの関係を築いていくために心を使う、愛情を使う。そういうのってとても素敵だ。
ラストにかけては心が揺らいでしまって、涙が溢れそうになりました。