ため息こぼれ落ちて

おおはた雄一 弾き語り at パルコ劇場

2008 / 9 / 1(mon)渋谷・パルコ劇場
開場19:30 /開演20:00
料金(全席指定・税込み)/4500円

本当に素晴らしいライブでした。おおはたさんも「次は2年後に・・・」なんて言ってたけど、ちょっとした区切りになったのかも。集大成的な。

長いのでたたみます。

スロートレインはアレンジ(アレンジというよりギターフレーズが殆ど変わってた)でとてもオープンな印象。詳しくないのでアレですが、他の曲もちょこちょことそういう音になってたような。マイナーではなく、メジャーな感じ。(分かりにくいですね)ほんの少しテンポアップしている曲も多かったかな。

南洋航路もアウトロのアレンジが激しくなってて(ゴロワーズ的な)かっこよかった。この曲も久しぶりに聴いたなぁ・・・。と考えていくと最近はふたつの朝とsong book 1.2からの選曲はほとんど無かったような気がする。(私が行ったライブに限ってのことですけど)その時の気分で歌うスタイルの方がおおはたさんらしくて、間を開けずに行くと似たような選曲で「これが今の気分なのね」と思ったりもします。

街と砂嵐のバラッドとゴロワーズはやっぱりかっこよかった。無駄にテンション上がっちゃうよね。皆なんであんなに静かに聴いていられるんだろう・・・とか思っちゃうもの(笑  この時ばかりはスタンディングでも良いと思うくらいです。

途中で椅子がセッティングされ、まさかの徳澤青弦さんの登場!わお!
おおはたさんが三味線みたいなフレーズを弾き、会場は笑い声に包まれても普通に準備をしている青弦さん。クール☆真っ白な半袖シャツがまた似合うのよ。おおはたさんは「今、男は水玉のシャツを来ることを望まれているんだって。みうらじゅんさんが行ってたよ」とファンの方にもらったという長袖のシャツで、暑いのか盛んに腕まくりをしていました。「こういう場所を用意してもらったから、ビシッと決めてきた」そうです。
で、話がそれましたが、青弦さんと3曲。ふたりの音楽、おおはたさんひとりで歌うのもすごく良かった。
後ろにスクリーンが現れて、青い空間のふたり。それまでも照明がとても効果的で、バックから白い光が当たる姿はとても素敵でした。水門では空が映し出され、ゆっくりとした時間の経過を感じる。
ギターとチェロ。幻想的でした。

そしてまさかのRambling・・・!この曲を弾き語りで聴きたかったのです。duoで漣さんとやったのも良かったけれど、やっぱりこの曲は弾き語りがしっくりくる。

ふいに
くちびるからため息こぼれ落ちて それを君は歌に変えるよ
くちびるから歌はこぼれてさ 少しずつ ほうら 心は走り出す

本当に素敵な歌詞だと思います。
昨日は「歌はうまれてさ」と歌っていたのだけど、そうなるとかなり前向きな曲になるね。日々の暮らしで曖昧になる感情とか、朝陽のようなひかりとか忘れちゃうものね。この曲の君はちゃんと探しているんだよね。私も前を向いて歩いていかなくちゃ、と思わせてくれる特別な曲です。
聴けて、本当に良かった。あまりにも感情が昂ぶって、だけど静かにこぼれ落ちる涙をどうすることもできずにいました。


アンコールではマイクスタンドが用意され、「もしかして、トロピカル祭最終日だし時がたてばを郁子ちゃんと歌うんじゃ・・・!や〜、でもそれは無いよね。クリスさんかな」という予想通りクリス智子さんの登場。カラコロンと心地の良い音に歌とギターが乗る。
時がたてばはおおはたさんひとりで。初めて聴いたのですが、この曲は本当に素敵ですね。きっと聴けば聴くほどすきになると思います。はやくアルバム聴きたい!

そしてWアンコールは火のそばに。この曲も良いですね。そして、20歳の頃に作ったという曲(フラワーってタイトルなのかな?)で締め。この曲は今とはちょっと曲調が違う感じ。


曲順とかちょっと怪しいところもありますがこんな感じの流れだったはず。

太陽カフェ
ふたつの朝
スロートレイン
サカナ
トラベリンマン

ほら、夜が明けますよ
いつもの珈琲
南洋航路
コーヒーブルース
ゴロワーズを吸ったことがあるかい

不思議なくらい (with 徳澤青弦)
ふたりの音楽 (with 徳澤青弦)
水門 (with 徳澤青弦)

Rambling
おだやかな暮らし
街と砂嵐のバラッド

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en1.peace in you (with クリス智子
2.時がたてば

w en1.火のそばに
 en2.フラワー(だったかな・・・)


今回改めて、おおはたさんの詩は本当に心に響くなぁ、ということ。それは押し付けがましくも無く、本当に自然に。すとん、と。メロディもギターも歌声も素敵なんだけど、この詩があって、だからこんなに惹かれるんじゃないかな、と思ったのです。だから新しいアルバムのように詩を他の方が書いて、というスタイルも良いけれど、おおはたさんの詩も楽しみだったりします。
でも、不思議なことにおおはたさんが歌うと、それはもうおおはたさんの曲になってしまうんだよな。不思議だけれど・・・。