余韻を味わう

だれかのいとしいひと (文春文庫)

だれかのいとしいひと (文春文庫)

短編集なのですが、とにかく読んでみてください。どんな言葉を使ってもなんだか陳腐になってしまいそうなので、読んで頂くのがいちばんです。
誰の心にもあるような氷のかけらが、ゆっくりと解けていくような・・・。普段はその存在に気付かないように生活をしているけれど、その氷の存在を自分ではない誰かが(この場合は角田さんが)気付いてくれたという安心。

枡野さんの解説も素敵です。短編を読んだような読後感を味わえます。
そして酒井駒子さんのイラストもとても素敵なので、手元においておきたい作品です。文庫ではなく、ハードカバーでも買おうかなぁ。