東南角部屋ニ階の女

ネタバレしてしまうので、たたみます。
畳屋の店主がね

ひとりひとりたいせつにしていることは違う
だから、それを知る努力はしなくちゃだめだよ

というようなことを言うシーンで、ウソのようにぼろぼろと涙がこぼれてきて、驚いた。
ひとは「自分がたいせつに思うこと」があって、それを守ることに必死になったりする。それを理解して欲しいと思う。だけど他人の「たいせつに思うこと」には鈍感だったりする。
そのひとが自分にとって距離のあるひとだったら、考えもしないかもしれない。だけど、そのひとが大切なひとだったら?やっぱり分かって欲しい、と思う。そして、甘えて、自分の「たいせつなこと」を押し通したりするかもしれない。だけど、その相手にとっての「たいせつなこと」にも気付いて、たいせつにしてあげないといけないんだな、と考えていたら涙腺が緩んだのかもしれません。

想像していたようなストーリーではなかったのですが、ゆっくりと沁み込んでくるような映画でした。